2015年5月24日日曜日

【大関ヶ原展・京都】あの小早川秀秋の肖像画、今年はもう見納め?

実質初めての記事が史跡探訪ではなく、看板倒れのそしりは免れませんが(笑)、ふと気付いたので備忘録程度に。


私は近畿の人間なので、戦国好きには話題であろう「大関ヶ原展」も京都会場(京都文化博物館)で見ようと考えている。

たまたまチラシが手近なところで入手できたので見ていると、「小早川秀秋の肖像画が展示される」という箇所に目が止まった(6/30~7/26のみの展示)。

肖像画自体はリンク先の通りで、おそらく皆さまが思い描いていた通りの肖像であろう。優柔不断そうな顔つきで、とても朝鮮出兵で武勇伝があった(史料的裏付けは微妙らしいが)人間のものとは思えない肖像画である。

肖像の上には高台寺の開山である弓箴善疆(生没年不詳)による慶長8(1603)年7月の賛があり、秀秋(1582~1602)死後すぐの作品ということもあってか、実は重文指定を受けているのである。


そんな肖像画の公開がどうした、と言われそうだが、実はこの肖像画、つい先日も同じ京都で公開されているのである。

その展覧会は「桃山時代の狩野派」、5月17日まで開催されていた京都国立博物館の特別展である(秀秋肖像は4/7~4/26の前期展示)。狩野派が描いたであろう肖像画の一つとして展示されていた。


そして、ここからが本題なのだが、この小早川秀秋画像は6月2日からの「大関ヶ原展」以降、しばらくは見れない可能性が高いのである。というのも、文化庁が出している通知(国宝・重要文化財の公開に関する取扱要項の制定について)において、重文作品は「原則として公開回数は年間二回以内」とされているからであり、この肖像画も対象になる。ということで、狩野派展と関ヶ原展で今年の分は見納めになりそうだからである。

もちろん、この秀秋画像が例外的な扱いを受けている可能性はないではないが、「大関ヶ原展」でも京都会場でしか公開されないあたり、その可能性は薄そうである。


京都国立博物館と京都文化博物館、自転車で15分もあれば行けそうな距離で公開の機会が消費されるのは、何とも惜しいことかもしれないが、私としては狩野派展の前期展示は見逃したのでラッキーかもしれない。

ともかく、秀秋好きの方はしばらく見納めとなる肖像画を見に、この展覧会を見に行かれてもいいのではないだろうか。

お読みいただき、ありがとうございました。



京都文化博物館 大関ヶ原展のページ
http://www.bunpaku.or.jp/exhi_special_post/tokugawa_ieyasu/

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